054 はじめての開頭手術8 パーフォレーター

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 最近ぜんぜん4コマに収められず申し訳ありません。

 バーホールとか穿頭とか手回しドリルがよく分かんねーよという方は第8話あたりをご参照ください。

 開頭の際には、まずバーホールを数個開けます。作中でやっているのは前頭側頭開頭という一番オーソドックスなアプローチ(開頭の仕方)です。3個のバーホールを開けて、糸ノコみたいなドリルでバーホール同士を切って繋げると、骨がカパッと外せます。

 手回しドリルと違って、パーフォレーターは非常によくできた手術器械です。ペダルを踏むと電気もしくは圧縮空気の力でドリルが回転します。穿頭がきっちり終わった時点で勝手に停止します(ペダルを踏んでも空回りするようになっています)。

 手回しドリルのようにズボッと脳の奥深くに刺さる事故も起こりえない構造になっています。とはいえ変な角度でドリルを押し付けたり、骨の強く弯曲している部分に使ったりすると多少は硬膜や脳を傷つけることもあるので注意が必要です。 

 私も初めてパーフォレーターを使ったときは「手回しドリルの苦労はなんだったの…?」と衝撃を受けてしまいました。 

 ちなみに今回看護師の酒井さんがペダルをガサゴソ動かしていますが、これも外回りの看護師さんの仕事のひとつです。ドリルやバイポーラなどのスイッチペダルを出したりひっこめたり、位置を調節したりします。

 術者の人柄にもよりますが、出血が止まらないとか腫瘍がなかなか取れないとかで術者がイライラしているときにスイッチが思った位置になかったりすると「スイッチちゃんと置いてよ(怒)!」と八つ当たりされたりもします。