絶体絶命です。
以下、長いですが解説します。
気管挿管は喉から気管の方へチューブを入れる処置のことです。これにより、もし呼吸が止まってしまっても強制的に外から空気を送り込んで肺を膨らませることができます(人工呼吸)。
気管チューブの先端には小さな風船(カフ)が付いており、コレを膨らませると気管の壁に風船がぴったりと密着し、気管チューブと患者さんの気管壁の間の隙間から空気が漏れなくなります。これにより人工呼吸の効率が上がります。
気管に入れた後は聴診器で胸の音を聴き、きちんと挿入できているか確認します。その後、テープを貼ってチューブを口の周りに固定します。「口角24cm」は唇の端っこから24cmの深さまで入っているという意味です。
4コマ目で救急部の斉藤先生がシュコシュコやっているのはバッグバルブマスクです。一番有名な商品名の「アンビューバッグ」、「アンビュー」などで呼ばれることが多いです。空気の入ったバッグを手で握り込むと患者さんの肺に空気が送り込まれます。
鉤ヘルニア(脳ヘルニアのひとつ)は生命維持の中枢である脳幹がやられかけている状態です。死の一歩手前です。
ここまで行くと手術をしても助からないケースも多いのですが、それでも手術で何とか一命をとりとめる方も結構いますので、とにかく一刻も早く手術を始めたい状況です。