メッセージをいただいた方々、ありがとうございました。
VPシャント術の解説をしてるだけのだる～い展開ですがご容赦ください。
腹部の操作ですが、へその横あたりの皮膚を4～5cmくらい横向きに切開して、腹直筋（力を入れると６つに割れる筋肉です）をむき出しにします。腹直筋を包んでいる筋膜（腹直筋前鞘）も切開します。
次に腹直筋を線維の方向に沿って分けます。裂けるタイプのチーズをど真ん中から裂くようなイメージです。１コマ目に描いた筋鉤という器械で分けた筋線維を左右にぐいっと引っ張ると、筋肉の下にまた筋膜が見えます。これが腹直筋後鞘とよばれるものです。この後鞘を切開すると腹膜（壁側腹膜）が見えます。腹膜を切開すると腹腔が開放され、中には腸が見えます。
もう少し外側にある腹斜筋の辺りを切開していくやり方もあります。腹部の操作も施設や先生によってやり方が色々あります。小開腹するだけの手術ではありますが、脳神経外科医でもお腹を切ることがあるのです。
ちなみに前話でも触れましたが、実際にはこんな所で競争心を燃やして急いで雑にやったりすると非常に怒られます。でもあんまり遅いと反対側のチームを待たせることになりますので焦ります。