地味に新キャラ(麻酔科の先生)が登場しています。名前はまだありません。
手術後、全身麻酔から覚めた時点で人工呼吸用の気管内のチューブを抜きます(抜管)。すると喋ることが可能になります。だいたいの脳外科の先生はこの時点で変な症状が出ていないか確認を行います。
きちんと話せるか、手脚をきちんと動かせるか、手脚の感覚はあるのか……これらを神経学的所見と呼びますが、麻酔覚醒直後のきつい時でも容赦なく神経学的所見を細かくチェックします。
手術の際に大切な血管を潰してしまっていたり、脳に傷をつけてしまっていたりすると、手術直後に既に言葉の障害や手脚の麻痺などの症状(神経脱落症状と呼びます)が出現していることがあります。モノによっては急いで対処することで何とかなる場合もあるので、手術直後のチェックは結構大事なのです。
次回、とある告知を挟んだ後、第72話で「はじめての開頭手術編」が終わる予定です。